TVアニメ『Fate/Zero』第1話 Q&A

・原作未読者向け補完Q&A。
・後の展開のネタバレは無し。



第1話 「英霊召喚」


放送前Q&A




Q.主人公は何者? いきなり嫁を死なせることになるとか言ってるのは何?


A.主人公の名は衛宮切嗣(きりつぐ)といい、魔術師でありながら殺し屋を生業とする男です。
  魔術の探求には熱心ではなく、魔術師にとっては本来禁忌とされる近代兵器の使用にも
  一切の躊躇いが無い為、他の魔術師からは異端視されています。
  今回、アインツベルンの当主にその手腕を見初められ、聖杯戦争の切り札として婿養子に
  迎えられました。
  横にいる女性はアイリスフィール・フォン・アインツベルン、切嗣の妻です。


  2人の事情は、そのうち明らかになるでしょう。相当な覚悟と決意で聖杯戦争
  臨んでいるようです。




Q.ワインを飲んでいたダンディな髭のオッサンは何者?
  十字架を胸に下げているキリスト教徒っぽい2人は?


A.ワインを飲みながらクルクル回っていた髭のオッサンは、由緒正しい魔道の家である
  遠坂家の当主・時臣です。才能は平凡ながらも自らに試練を課し乗り越えてきた
  誇り高き魔術師であり、克己心と理念を併せ持つ本物の貴族です。
  聖杯を使って魔術師の最終到達地点である「根源」に至るべく、聖杯戦争へ参加しようと
  しています。


  十字架の2人は、聖堂教会という一大宗教の裏組織(の聖遺物の管理・回収を行う機関)に
  所属している、言峰璃正(りせい)神父と、その息子・綺礼(きれい)です。
  璃正は、第三次聖杯戦争に引き続き、第四次聖杯戦争の監督役を勤めることになりました。
  聖杯が浅ましい欲望の為に使われるのを良しとしない璃正は、遠坂時臣に肩入れし、
  何故か聖杯に参加者として選ばれた綺礼を水面下で共闘させることにしました。




Q.あのモブキャラっぽい顔の青年は何者?


A.間桐雁夜(かりや)という、魔術の素養がありながら間桐の家とその魔術を嫌って
  11年前に家を出奔した男です。
  魔術とは無関係に生きていたのですが、古い友人である遠坂葵の次女・桜が間桐家に
  養子に出されたことを知り、桜を救い出す為に聖杯戦争へ参加する決意を固めました。


  間桐の魔術は見た通りかなりおぞましいモノであり、桜はその魔術に体を適合させるべく、
  鍛錬・教育という名の陵辱を受け続けています。
  雁夜は、間桐家の当主・臓硯(ぞうけん)に聖杯と引き換えに桜の解放を約束させたのですが、
  これまで魔術の鍛錬を積んでいなかった為、桜と同等以上の生き地獄(蟲を体内に棲ませて
  魔術を使えるように肉体改造)を味わう羽目になりました。




Q.あの嫌味な講師も聖杯戦争に参加するマスターなの?


A.彼こそ、魔術協会の総本山である時計塔で一級講師を勤める名門出の天才魔術師、
  ケイネス・エルメロイ・アーチボルトその人です。卓越した魔術師であることが
  他人への優越であると信じて疑わない典型的な魔術師であり、ロード・エルメロイと
  呼ばれているエリートです。


  聖杯戦争に参加する為にとある聖遺物を取り寄せ、それを触媒としてサーヴァントを
  召喚しようとしていたようですが、その聖遺物は教え子であるウェイバー・ベルベット
  掠め取られてしまいました。




Q.そのウェイバーが調べていた聖杯戦争の成り立ち・仕組みについてkwsk


A.200年前、「始まりの御三家」と呼ばれるアインツベルン、間桐(マキリ)、遠坂の魔術師達は、
  第三魔法「天の杯(ヘブンズフィール)」(=魂の物質化)を再現する為に、協力し合って聖杯を召喚しました。
  しかし、その後聖杯の権利を独占する為の殺し合いが勃発し、それが「聖杯戦争」という儀式に
  成り代わったのです。


  聖杯に選ばれた7人の魔術師は、過去に実在した英霊を「サーヴァント」として召喚して従わせ、
  他の6人を排除して自身が聖杯の担い手に相応しいことを証明するのです。


  サーヴァントは(多くの場合)聖遺物を触媒として召喚され、聖杯によって、
  剣士(セイバー)弓兵(アーチャー)槍兵(ランサー)騎乗兵(ライダー)魔術師(キャスター)暗殺者(アサシン)狂戦士(バーサーカー)という7つのクラスに振り分けられます。
  (上記以外のエクストラクラスが用いられた時もあります)




Q.時臣と綺礼の前に現れたあの黒い奴は、そのサーヴァントなの?


A.綺礼が召喚した、暗殺者(アサシン)のサーヴァントです。
  自身を「ハサン」と呼んでいましたが、これはサーヴァントの正体であり、作中で「真名」と
  呼ばれています。


  このアサシンの正体はハサン・サッバーハといい、900年程前に実在したとされる、
  イスラムニザール派の指導者です。セルジューク朝と敵対し、十字軍の要人を数多く
  暗殺したという伝説が残っており、その伝説に登場する教団は「assassin」という言葉の
  語源になっています。




Q.ウェイバーは日本在住の祖父母宅へ滞在しているの?


A.あの老夫婦は、魔術とも聖杯戦争とも無関係の一般人です。
  ウェイバーは、老夫婦に魔術で「自分は海外留学から帰ってきた孫である」という暗示を掛け、
  その家に潜伏しています。




Q.切嗣は強力なサーヴァントを召喚できるのに何が不満なの?


A.切嗣を雇ったアインツベルンの当主・アハト翁は、サーヴァント召喚の触媒として、
  聖剣エクスカリバーの鞘を用意しました。アイリスフィールの言う通り、それによって
  伝説の騎士王であるアーサー・ペンドラゴンを剣士(セイバー)のサーヴァントとして
  召喚できる見込みなのですが、切嗣は目的の為に手段を選ばない生粋の暗殺者である為、
  そんな立派な人物と共に戦っていけるのかどうか、不安なようです。




Q.雁夜が召喚するサーヴァントに強化の属性を付加する…って何?


A.強化ではなく狂化――要するに、サーヴァントを狂戦士(バーサーカー)として召喚しろ…と
  臓硯は言っているのです。
  しかし、本来バーサーカーは熟練の魔術師でさえ御するのが困難なクラスなので、
  身体をボロボロにしてようやくマスターになれた程度の雁夜に使役させるのは、
  無茶を通り越して無謀な試みです(勿論臓硯はそんな事情を承知の上で強いています)。




Q.と言うか、桜を救いたいなら、あのジジイを殺して逃げればいいのでは……?


A.間桐臓硯は数百年生きている妖怪ジジイであり、卓越した魔術師でもあります。
  雁夜が挑んでも、数秒で殺されて終わるでしょう。




Q.7人の魔術師……1人足りなくない?


A.残りの1人は、次回登場するものと思われます。