TVアニメ『Fate/Zero』放送前 Q&A

・原作未読者向け補完Q&A。
・後の展開のネタバレは無し。



第0話(放送前)



Q.『Fate/stay night』の番外編なんだよね? 『Fate』本編を知らなきゃ理解できない?


A.『Fate』本編を知っていれば、型月独特の世界観へすんなり入ることは可能でしょう。
  ただ、知らなくてもアニメ自体を楽しむことは充分に可能な内容だと思われます。
  寧ろ、『Fate』本編や設定資料集で、『Fate/Zero』の概要や結末は大雑把に
  語られていますので、本編を知らないが故の楽しみ方もあるかと思われます。




Q.『Fate/stay night』についてkwsk


A.『月姫』で一躍有名となった同人サークル「TYPE-MOON」の商業デビュー作品であり、
  伝奇活劇モノのビジュアルノベルです。
  原作(18禁エロゲー)は2004年1月に発売され、2007年4月にはPS2版(非エロ)も
  発売されています。


  ・7人の魔術師による、どんな願いも叶えてくれるという「聖杯」の争奪戦
  ・実在した英雄を召還して従え、戦わせる魔術師達
  ・少年漫画顔負けの熱いバトル展開+ボーイミーツガール系ラブコメ
  ・それらを紡ぐ奈須きのこ厨二病テキスト
  ・エロゲー業界では前例が無かった程の演出力(画面効果+SE+BGM)


  ――と、諸々の要素が多くのエロゲーマー達のツボに嵌まり、好評を博しました。
  他のエロゲーやギャルゲーと同じく、異なるヒロインを軸にした複数の物語が用意されています。



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  セイバールートは、誇り高き騎士王と共に聖杯戦争を勝ち抜く物語です。
  少年漫画的な王道展開――バトル&ボーイミーツガールが熱い、『Fate』を象徴する
  ルートです。
  2006年に放映されたアニメや、2006年から今に至るまで連載中の漫画は、
  基本的にセイバールートを踏襲しています。



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   ̄ ̄`ヽ、:.:::::ヽ     、 `Y´             く...    ,. -─‐ヽ
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  凛ルートは、男の生き様について問い掛ける物語です(ある意味、主人公・衛宮士郎
  ルートとも言えます)。
  物語の途中で見られる士郎vsアーチャーは、『Fate』史上屈指の名シーンと言えるでしょう。
  ちなみにこの凛ルート、2010年に映画化されました。ダイジェストっぽい内容でしたがww



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  桜ルートは、雰囲気が一変し、聖杯戦争の暗部に迫る物語です。
  士郎の生き方も上述の2ルートとはガラリと変わり、とあるキャラにとっては明るい
  物語とは言えない為、否定派も割といます。
  (個人的には、ボロボロになりながらもたった1人の女の為に進み続ける士郎の姿には、
  胸にグッとくるモノがあると思います)



  『Fate/Zero』は、この『Fate/stay night』の10年前の出来事を描いた作品です。
  こちらは、2006年末から2007年末にかけて発売された同人小説で、後に星海社文庫として
  文庫化されました(ドラマCD化されてもいます)。




Q.『Fate』本編をプレイするなら、PCエロゲー版とPS2全年齢版のどちらがお勧め?


A.どちらも一長一短です。


  【 PS2版のメリット 】
  ・新規追加のイベント絵、BGMがカッコいい
  ・声優の声がイカす(アーチャー、アサシン、黄金のサーヴァント、言峰は鉄板)
  ・非エロ


  【 PS2版のデメリット 】
  ・PC原作にあった演出の一部が無理に改変されている
   (大量の血が消されたり、キツめの言葉が変えられたりetc.)
  ・声優の声のトーンが、時々場面に合わない
  ・非エロ




Q.『Fate』って、色々なところで色々なスピンオフを見るような……?


A.『Fate』は確かに名作なのですが、名作すぎるのが問題とでも言いましょうかww
  2005年に外伝『Fate/hollow ataraxia』が発売されたのまでは良かったのですが、
  その後もずーっと『Fate』一辺倒なのが実情です。
  (他の会社が『Fate』に乗っかって、どんどん枝葉を広げている感じなのですが)


  上記の外伝や『Fate/Zero』の他、PS2格闘ゲームの『Fate/unlimited codes』、
  PSPゲームの『フェイト/タイガーころしあむ』や『Fate/EXTRA』(&その続編)etc.…
  とにかく、色々あります。




Q.作者は……『まどか☆マギカ』の虚淵玄


A.元々、その結末や概要については『Fate』本編や設定資料集で語られていたのですが、
  小説という作品にまとめたのは虚淵玄です。
  バッドエンド作品しか書けなくなっていた虚淵氏は、その傾向に悩んで一時は筆を折ることも
  考えていたそうですが、『Fate/Zero』の執筆で立ち直ったそうですww




Q.そもそも、聖杯戦争って何ぞ?


A.とりあえず、「どんな願いでも叶えてくれる願望機“聖杯”の争奪戦」、「聖杯に選ばれた
  7人の魔術師達が実在した英霊を召還して戦わせる」、という事だけ頭に入れておけば、
  物語の大筋は理解できるかと思われます。
  他にも謎や秘密は多くあるのですが、詳細は後に。




Q.この作品の魔術師って、『リリカルなのは』みたいな魔法使いという認識でOK?


A.TYPE-MOON世界における魔術師には、現実世界における学者のような意味合いもあります。
  基本的には、魔術を研究して「根源の渦」に到達しようとする人達であり、
  常に火やビームを出して戦いまくっている人達というワケではありません。


  ちなみに、TYPE-MOON世界では「魔術師」と「魔法使い」は厳密に区別されています。
  現代の科学力で再現可能な事を神秘で再現するのが前者、実現不可能な奇跡を神秘で
  発現させるのが後者です。
  科学万能の今の時代、「魔法」に分類されるモノは5つしか無く(時間旅行etc.)、
  魔法使いも5人しか現存していません。


  上述した「根源の渦」とは、世界の外側にあるとされる領域で、「あらゆる事象の発端」、
  「万物の始まりにして終焉」とされるものです。
  アカシック・レコードとも呼ばれています(これはTYPE-MOON用語ではなく、
  ルドルフ・シュタイナーという思想家が提唱した概念です)。


  根源の渦に到達するというのは、上述した魔法に至る事…のようです。多分。
  聖杯戦争に参加する魔術師には、この根源へ到達する事を聖杯への願望にしようとする
  者もいます。




Q.他にも色々と小難しそうな設定がありそう……。


A.物語を追うにつれて、何となくわかってくる事もあるでしょうww
  CMを観る限り、かなり力を入れて作られているようなので、期待して待ちましょう。