とある原発の超決死行

 ほんの10日前と比べて、世界が一変してしまったなぁ。たったの一撃で国をここまで疲弊させる地震は、やはり最凶の天災だ。怖ェ。


 予断を許さない状況が続いている福島第一原発地震当日に点検中だった4〜6号機は大きな損傷無し(4号機は建物と廃棄燃料に損傷あり)。ニュースに出てくる1〜3号機はかなりヤバい状況のようだが、格納容器に損傷の疑いがあるのは2・3号機だけらしい。(発表されている情報が真実なら)1号機の格納容器は無事。


 地震の翌日、高圧になった1号機の格納容器内から蒸気を逃がす為、弁を開放しに突入した人がいるらしい。その人のおかげで、格納容器に亀裂が入るという最悪の事態は免れたようだ。
 その人は、10分ちょいの作業中に100mSvの放射線を浴び、吐き気やダルさを訴えて病院送りになったらしい。100mSvだから命に別状は無いだろうけど、事態が収束したら、きっちり表彰するべきだろう。俺なら、仮に大金を約束されたとしても、被災直後にそこまでの勇気と責任感は出せない。


 福島第一原発は、稼動から40年も経つ古い発電所で、原子炉冷却の為の弁開放とかも全て手作業でやらなければならないそうな。
 ドラえもんロックマンもユリア百式もいないのだから、人間が行くしかない。照明が点かない建物の中で作業を続けている時に、携帯しているガイガーカウンターが数100mSvを記録した時は、どんな気持ちになるのだろうか?
 現場で奮闘しているのが東電の社員なのか、その下請け企業の社員なのかは知らないが、きっちり報奨を弾んであげてほしい。……今後、東京電力はバッシングの嵐に晒されるンだろうけど。


 もし、福島第一原発廃炉になったら、首都圏の電力事情はどうなるのかな……。