TVアニメ『Steins;Gate』第22話 Q&A

初期の作画崩壊も今となっては懐かしい

・原作未プレイ組向け補完Q&A。
・後の展開のネタバレは無し。
・紅莉栖=女神? ええと、証明……証明が必要。それがないと、私は方程式を用意できない――ACTHの分泌過剰になり、ガンマ波から確率共鳴が起きてヒルベルト曲線のハウスドルフ次元は∞と仮定されるわけだから、つまり漸近線はポジトロン断層法で計測して……?



第22話 「存在了解のメルト -Being Meltdown-」



Q.紅莉栖もリーディングシュタイナーを発動したの?


A.そのようです。原作では、「ただの錯覚かもしれないけど、私の心の中に奇妙な記憶というか
  デジャヴみたいなものがある」と言っていました。


  アニメの紅莉栖も随分と悩んだようですが、原作ではその不安を岡部に話しています。



  「怖くないかってさっき聞いた?」 「……怖いに決まってるでしょ」
  「自分が消えるかもしれない。自分だけが取り残されるかもしれない」
  「あるいは、あんただけがこの世界線からいなくなるかもしれない」
  「誰もあんたがいなくなったことを認識してない世界がずっと続いていって、
  私は何事もなかったかのようにアメリカに帰るかもしれない」
  「かもしれない。かもしれない。かもしれない……!」
  「そんないろんな可能性を考えて、そのたびに絶望的な気分になる」
  「でも――だからまゆりを見殺しにしろなんて言えると思う!?」
  「ああ、もう、なんか寒いな」 「濡れてる服着てるせいね。ったく」
  「ダメだ。こんなの全然論理的じゃない。仮説にすらなってない。全部根拠のない妄想。
  こんなしょうもない妄想を垂れ流す脳の機能を、カットしてやりたい」



  ……自身の存在そのものの否定という恐怖と戦った上で、それでも「まゆりを助けろ」と
  言えるのは、紅莉栖が岡部と同じくらい仲間想いであることの証なのでしょう。




Q.どうにかして、2人とも生き残らせる方法は無いの?


A.アニメでは紅莉栖にタイムリープを止められましたが、原作では、その前に何十周もの
  タイムリープを繰り返しています。
  屈強なボディガードを何人も雇ってまゆりを護衛させたり、消費者金融で大金を借りて
  南米へ飛んだり、SERNにクラッキングを仕掛けて深刻なシステム障害を発生させたり、
  まゆりを病院に入院させて心臓発作に備えたりetc.…と、考え付くあらゆる回避方法を
  試したようです。


  ――が、それらは悉く無駄に終わり、アニメで語られた以上に、岡部の心は少しずつ
  壊れていきました。




Q.岡部が好きなのはまゆりじゃなかったの?


A.原作では、紅莉栖に「好きな人はいるのか」と聞かれた際、一瞬まゆりの顔を
  思い浮かべていましたが、まゆりに対しては好きという感情より、
  「守ってやらねば」という感情の方が強い…と心中で言っていました。
  また、別の場面では、まゆりのことは「妹のような存在」と言っています。



  この20日間。何度も衝突した。互いに憎まれ口も叩き合った。
  タイムリープマシンについてどうするべきかを相談し合ったりもした。
  まゆりを救う方法が分からなくなって追い詰められた俺が助けを求めたのは、紅莉栖だった。
  俺の話を黙って聞いてくれた。俺の話を信じてくれた。
  父親の問題で涙に暮れていたから、相談に乗ってやったりもした。
  一緒に青森まで行こうと約束もした。
  わずか17歳で学術誌に論文が載った天才少女。
  タイムリープマシンの完成には紅莉栖の存在が欠かせなかった。
  徹夜してまで、電話レンジ(仮)を改良してくれた。
  常に冷静で。強がりで。プライドが高くて。少しお節介で。根は真面目すぎるほど真面目で。
  いつしか、紅莉栖はラボの中心人物になっていた。
  そして俺は、いつだって――紅莉栖の放つ、自信に満ちた輝きに惹かれていた。
  いつだって、彼女の動きを目で追っていた。
  いつだって、彼女の言葉を胸に刻み込んでいた。
  いつだって、彼女の語る理論にシビれていた。
  まともに名前を呼べなかったのだって、結局のところ、照れくさかったんだ。
  憧れがあった。その憧れを悟られたくなかった。
  俺は、牧瀬紅莉栖のことが好きだ。今になって気付いた。
  自分がここまで意固地になって紅莉栖を助けたいと思っている理由は、それなんだ。
  単なる仲間じゃない。俺にとっては、紅莉栖はもっと大きな存在。
  それなのに――告げなければならない。もう、どうしようもないということを。



  どう見ても紅莉栖にベタ惚れです。それだけに、切ない話ですね。




Q.岡部のファーストキスって、萌郁と格闘した時のアレの事…だよね?


A.アニメの口振りだとそのように受け取れますが、実は、小学生の頃にまゆりとふざけ合って
  キスしています。……低学年の頃…でしょうか?
  狂気のマッドサイエンティスト以前に、リア充だったのですね。
  (ファンディスク『比翼恋理のだ〜りん』では、岡部は、厨二病の言動、よれた服装、
  雑な髪型、無精髭etc.を改めれば、実はイケメンであることが判明しています)




Q.岡部が紅莉栖に手渡していたのは何?


A.未来ガジェット2号機「タケコプカメラー」です。
  竹とんぼにCCDカメラが内蔵されていて、動力無しで空中からの撮影が可能なのですが、
  録画した映像はものすごい勢いで回転しているので、それを見ると高確率で
  気持ち悪くなるというヘンテコ発明品です(特価5,480円)。


  本当は、7号機「攻殻機動迷彩ボール」をプレゼントしたかったようですが、
  大きすぎるので自重しました。




Q.別れる直前の紅莉栖は、何て言ったの?


A.原作には無い描写なので断定はできませんが、観た限り「さよなら」のようです。




Q.岡部がドクペを拾っている間に姿を消した紅莉栖は、時でも止めて離脱したの?
  姿が見えなくなるのが早すぎる気が……。


A.今だけは……アインシュタインに、文句を言いたい気分。時間は絶対的じゃない。
  アインシュタインは、時間が、人や状況によって長くなったり短くなったりするものなんだって、
  科学的に証明した。
  相対性理論って、とてもロマンチックで――とても、切ないものだね……。




Q.岡部の最初のDメールを打ち消すのではなく、「既にSERNに捕捉されている今の
  SERNデータベースからのDメール削除」で世界線を超えられるのは何故?


A.公式資料集には、「Dメールの送信や取り消し等の干渉をすると因果律を無視した大幅な
  世界線改変が発生するから」…という記載があります。


  また、SERNがラボを襲撃するのは、未来においてDメールを捕捉したSERNが今のSERNに
  (タイムマシンを使って)連絡したから…という考察もあります。


  因果律とかの考察は小難しくなるので、ここでは省きますww




Q.Dメール削除の直前にまゆり&ダルが不安げな顔だったのは、紅莉栖の事情を聞いたってこと?


A.紅莉栖が死んでしまうことは、聞いていないと思われます。
  ですが、岡部の心はボロボロで、無理して厨二病の仮面を被っていることが見え見えなので、
  心配していたようです。


  原作では、Dメール削除後、まゆりに「泣いてもいい」と言われて、堰が切れたように
  まゆりにしがみついてボロ泣きしています。
  。゜(つД`)゜。




Q.で、結局IBN 5100はどうなったの?


A.数日が経過してもラウンダーの襲撃が無く、まゆりは死なないという確信を得られたので、
  電話レンジ(仮)とIBN 5100は解体され、破棄されました(借り物なのですがww)。


  世界線変動率(ダイバージェンス)1%を超えて紅莉栖が死亡しているβ世界線に戻ってきたことで、
  紅莉栖がラボで20日間を過ごした事実は「無かった事」になっていますので、
  タイムリープマシンは破棄以前に存在すらしていません。




Q.第三次世界大戦? 超展開ktkr!


A.物語的には今回がピークであるかのような盛り上がりでしたが、真のピークはこの先です。
  『Steins;Gate』最終章、アニメスタッフに期待して待ちましょう。


  ちなみに、今回の最後の演出は、原作ゲームの最終章突入時の演出を再現したもので、
  原作ファンにも好評だったようです。